減価償却費。中古資産特有の耐用年数を計算する方法

アンティーク時計中古資産の減価償却費を計算する際に、法定耐用年数ではなく中古資産特有の耐用年数を採用することができます。今回は中古資産特有の耐用年数の計算方法と、中古資産を購入することで得られるメリットをご説明したいと思います。この記事を読めば4年落ちの中古車を購入する人が多い理由がわかりますよ!

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中古資産の耐用年数は特別な計算が必要

中古車や中古不動産を購入した場合、法定耐用年数で減価償却費を計算することはせず、中古資産特有の耐用年数で計算することができます。

減価償却費の基本的な話はこちらの記事をご参照頂ければと思います。

減価償却費とは?定額法や定率法による計算方法と特別なメリット
今回は、会計を知る上で重要な減価償却費について説明したいと思います。ほとんどの企業で減価償却費が発生しますので、決算書を読む時にもき...

簡単に言うと、耐用年数とは「その資産を使うことができる期間」を意味するわけですが、資産の種類ごとに法律上耐用年数が定められています。

この法律上定められた耐用年数を法定耐用年数と呼ぶわけですが、新品の資産と中古の資産で、今後その資産を使うことができる期間が同じだったらおかしいですよね。

そこで、中古資産の場合は、中古で購入した後にあとどのくらいこの資産を使えるかを見積もって耐用年数を算定することができます。

しかし、あとどのくらい資産を使えるかなんて普通わかりません。そのため簡便的にあとどのくらい資産を使えるかを計算する方法が別途定められているのです。

中古資産の耐用年数の計算方法

中古資産の耐用年数の簡便的な計算方法は大きく2つにわかれます。

簡便的な計算方法

(1) 法定耐用年数の全部を経過した資産

その法定耐用年数の20%に相当する年数

(2) 法定耐用年数の一部を経過した資産

その法定耐用年数から経過した年数を差し引いた年数に経過年数の20%に相当する年数を加えた年数

なお、これらの計算により算出した年数に1年未満の端数があるときは、その端数を切り捨て、その年数が2年に満たない場合には2年とします。

計算例
法定耐用年数が30年で、経過年数が10年の中古資産の簡便法による見積耐用年数

(計算)

(1) 法定耐用年数から経過した年数を差し引いた年数
30年-10年=20年

(2) 経過年数10年の20%に相当する年数
10年×20%=2年

(3) 耐用年数
20年+2年=22年

既に経過した年数がポイントとなるわけです。

次に、経過年数がキリの良い数字であれば上記の計算式で問題ないですが、例えば経過年数が10年7ヶ月だった場合はどうでしょうか。

計算例
法定耐用年数が30年で、経過年数が10年7ヶ月の中古資産の簡便法による見積耐用年数

(計算)

(1) 経過年数10年7ヶ月を月数に変換する

10年7ヶ月=127ヶ月

(1) 法定耐用年数30年を月数に変換する

30年=360ヶ月

(2) 法定耐用年数(月数)から経過した月数を差し引いた月数
360ヶ月-127ヶ月=233ヶ月

(3) 経過月数127ヶ月の20%に相当する月数
127ヶ月×20%=25.4ヶ月

(4) 耐用年数
233ヶ月+25.4ヶ月=258.4ヶ月=21年6.4ヶ月 ∴21年(端数切捨)

計算が面倒ですね。。。

中古資産を購入するメリット

新品ではなく、中古資産を購入することでのメリットもあります。

中古車を例に考えてみましょう。

普通自動車の法定耐用年数は6年です。

経過年数が1年の場合

(6年−1年)+1年×20%=5.2年 ∴5年(端数切捨)

経過年数が2年の場合

(6年−2年)+2年×20%=4.4年 ∴4年(端数切捨)

経過年数が3年の場合

(6年−3年)+3年×20%=3.6年 ∴3年(端数切捨)

経過年数が4年の場合

(6年−4年)+4年×20%=2.8年 ∴2年(端数切捨)

経過年数が5年の場合

(6年−5年)+5年×20%=2年

経過年数が6年の場合(法定耐用年数の全部を経過した資産になります)

6年×20%=1.2年 ∴1年(端数切捨)<2年 ⇒2年(最短期間は2年)

上記を見ると、経過年数が4年以上であれば耐用年数が最短の2年になります。耐用年数が2年なので、定額法であれば中古車の購入金額を減価償却により2年で経費に落とすことができます。耐用年数2年の定率法であれば計算上1年で全額経費に落とすことが可能です!よく4年落ちの車を購入すると節税になると言われる理由がこれです。

利益が出すぎて税金が多額になってしまう場合に、4年落ちの高級車を購入することは有効な節税策ですね!

最後に

減価償却費を有効に活用するためには、将来の利益計画をきちんと把握しておく必要があります。利益が出る年に多額の減価償却費をぶつけることができれば、それだけ資金繰りが楽になるわけです。どんどん売上を増やして「攻める」だけでなく、節税などで資金繰りを良くして「守り」を固めることも忘れないで下さい!

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