大家さんが生活保護受給者を受け入れるメリット・デメリット

桜大家さんの中には生活保護受給者を嫌がる人がいます。大家さん個人の感情的なものもあるようです。しかし、これは正直もったいない!!実は、大家さんが生活保護受給者を受け入れることには大きなメリットがあるのです。今回はそんな生活保護について。

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Contents

生活保護とは

まずは生活保護の説明からです。

生活保護制度は、生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています。

厚生労働省HPより引用)

素晴らしい制度ですよね。最低限の生活を国が保障してくれるわけですから。ただし、みなさんもご存知のとおり、世の中にはこの制度を悪用し生活保護を不正受給している人がいます。そういった方々が悪さをすることで、一般的な生活保護者のイメージが非常に悪くなっています。病気などでどうしても働くことができない人にはいい迷惑ですよね。

次に、もらえる生活保護費の種類について。

生活保護費

厚生労働省HPより引用)

今回注目して頂きたいのは、上から2番目の「アパート等の家賃」です。定められた範囲内で実費を支給と書いてあるとおり、他の生活費とは別枠で支給されます。

したがって、生活保護者としては支給される範囲内で一番高い家賃帯の物件に住みたがるということを覚えておいて下さい。例えば、東京23区の住宅扶助の支給額は単身者で最大53,700円です。53,700円までもらえるのに、わざわざ30,000円台の物件には住みませんよね。

なぜ大家さんは生活保護受給者を嫌うのか?

なぜ大家さん(不動産投資家・不動産賃貸業)によっては生活保護時給者を嫌うのでしょうか?私も大家ですが、私の場合は積極的に生活保護時給者を受け入れており、ある物件についてはほぼ生活保護ハウスと呼ばれてもおかしくないような状況になっています(笑)

聞いた話によると、「生活保護者が保有物件に住んでいるのはプライド的に許さない。」とか、「生活保護者が住んでいるだけで周りの入居者も嫌がるだろう。」などが理由だそうです。こういった方は外国人についても受け入れない傾向にあります。昔からの地主さんなどに多いのもかもしれませんね。

生活保護受給者を受け入れるメリット

しかし、生活保護受給者を受け入れると以下のようなメリットがあります。

家賃滞納リスクが低い

最大のメリットは家賃滞納リスクが低いことです。国から家賃分の支給を受けているので当然ですね。ただし、いったん自治体から生活保護者へお金が振り込まれた後大家に支払うことになるため、踏み倒そうと思えばできなくもないです。もし心配であれば、自治体から大家へ直接振り込んでもらえるよう相談してみてはいかがでしょうか?

長期入居

生活保護受給者は、長期間入居してくれる場合が大半です。というのも、大家さんによっては生活保護者を受け入れてもらえない場合も多いですし、引っ越し費用を生活保護費から支給してもらうには引っ越しに関して合理的が理由が必要だからです。

本人からのクレームが少ない

これは私の勝手な意見ですが、生活保護受給者で大家にクレームを言う人は少ない気がします。実際、今までほとんどクレームを受けたことがありません。たまたまかもしれませんが(笑)

社会貢献

住む家がない、というのはツライものです。大家さんみんなが生活保護者の入居を断ったらそういう状況になってしまいますよね。私の場合は、社会貢献という意味でも出来るだけ受け入れたいと思っています。

生活保護受給者を受け入れるデメリット

デメリットもあります。

家賃と住宅扶助の支給額をマッチングする必要がある

住宅扶助の支給額には限度額があるため、家賃を住宅扶助の支給額の範囲内に設定する必要があります。元々マッチングしていればいいですが、募集家賃より少し家賃を安くしないといけない場合などは悩ましいところですね。

住宅扶助の支給額引き下げリスク

支給額が見直される可能性があります。実際、平成27年7月より全国的に住宅扶助の支給額が見直されました。私のように生活保護者に頼っていると利回りが落ちるリスクがあります。

周りの入居者からのクレーム

生活保護を受ける理由をきちんと確認する必要があります。例えば、常に奇声を発するなど周りの入居者に迷惑がかかるような場合はお断りせざるを得ません・・。家賃が安い物件は、壁も薄いので声が響きます。自分がどこまでリスクを負担できるかを予め決めておく必要がありますね。

最後に

私はよほどのことがない限り、生活保護受給者だからといってお断りすることはしていません。今後支給額を下げられるリスクはありますが、メリットの方が大きいからです。絶対的な正解がない問題です。皆さんはどう考えますか?

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